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愛するこども[著:高階杞一 早く家へ帰りたい]レビュー 

今回は直接育児とは関係ありませんが、ぜひご紹介したい本があるので取り上げます。

高階杞一さんの詩集『早く家へ帰りたい』です。

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愛するこども

カフェで見たクウネルの「詩とサンドイッチ」特集号。
そこで高階杞一さんの詩と出会いました。

掲載されていたのは表題作でもある「早く家へ帰りたい」でした。

この詩は、



旅から帰ってきたら
こどもが死んでいた




という衝撃的なことばから始まります。

作者の第一子雄介くんは、ヒルシュスプルング氏病という腸に神経のない病気が元で、4歳の誕生日目前に亡くなりました。

その死の直後を綴った詩が、この「早く家へ帰りたい」です。

まだほんのり赤く、柔らかいこども頬に触れる。
もう一度息を吹き返すんじゃないかと、冷たい棒のようなこどもの身体を何度も何度もさする。

そんな描写が続きます。

最後は、サイモン&ガーファンクルの「早く家へ帰りたい」を聞きながら「ぼくは 早く家へ帰りたい」「もう一度 扉をあけるところから やりなおしたい」と結んでいます。

非常に読むのがつらい詩ですが、なぜかカフェで何度も読み返してしまいました。

詩は難しいので普段ほとんど読みませんが、高階杞一さんの作品はもっと読んでみたいと思いました。


この詩が収録されている詩集『早く家へ帰りたい』は、発行が1995年とかなり時間が経っていてすでに絶版でしたが、近く夏葉社から復刊されるということで発刊を心待ちにして購入しました。

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非常に美しい本です。

ピンクの布ばりの表紙にちょっとおどけたイラスト、帯には「愛するこども」の文字。
これを見るだけで涙が出ます。

夏葉社の方々の、この本に対する愛情が伝わってきます。

手に取って全編を読んで、この本が大好きになりました。
つらいけど、暖かい気持ちになりました。

いま自分の子どもと一緒にいられることが、本当に奇跡のように感じ、いろんなことに感謝したい気持ちでいっぱいになりました。

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この本には、生前の雄介くんのかわいらしい様子を綴った作品も掲載されています。

それらの詩と、死後の詩とを合わせて読むのはさらに苦しいです。

でも、わたしはこの詩集が好きです。
ときどき本棚から取り出して、適当に開いたページを読みます。

そこに文章という形で、圧倒的な愛情があるからでしょうか。

うまく言葉にできませんが、わたしにとって特別な一冊です。

「復刊に際して」というあとがきで作者の高階さんはこう記しています。
最後に、ちょっと長いけど一部引用します。



雄介が亡くなってからすでに二十年近い日が過ぎました。
刊行時のあとがきに書いた「もう一度ここへ戻ってきて」という願いは、今、その長い時間を振り返ってみると、最初から叶えられていたように思えます。
亡くなってからも雄介はいつもそばにいて、ぼくに語りかけてきてくれました。
ひとりでご飯を食べているときも、犬と散歩しているときも、どこか遠くを旅しているときも、ずっとそばにいて、三つの時の姿のままに語りかけてきてくれました。そして、その姿のひとこまひとこまがたくさんの詩になりました。
読み返せば、いつでも雄介はここへ戻ってきます。

もうだいじょうぶ

最近書いた詩に、そう記しました。
二十年近い時を経て、やっと雄介にそう言えるようになったようです。
ここへ来るまで、思えばずいぶんと長い旅でした。




いつまでも大切にしたい本です。
子どもとの日常に感謝をこめて。


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